バトラーButler

2013.5.28

迷いボタル

ここは作家・井上靖先生が子供のころに遊んだ場所です。
今は住宅地の行き止まりになっているような場所で、普段は車も人もこないような所です。
関東平野から越してきた私は、ここで生まれて初めてホタルを見ました。

ほたる祭りの会場ほどではないものの、数匹のホタルがゆらゆらしながら川の上を行ったり来たりしていました。照明を落として窓を開けていると家の中まで入ってきたこともありました。

こんな光景をこの土地に暮らした人たちはずっと見てきたのだなと思い、子供の時にこの光景を体験できたからこそ文豪のふるさと、文学の郷にここ天城湯ヶ島は成り得たのだと思います。

目を閉じて想像してください。

たくさんのホタルでなくていいです。

湯船につかりながらただ一匹のホタルが目の前をゆらゆら飛んでいく光景を・・・
素敵な光との出会いがあることを祈りつつ、ここアルカナでお待ちしております。

Butler makoto

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