キュイジニエCuisinier
2018.8.21
食いしん坊倶楽部 No24 「沼津 レトログルメ」
食いしん坊クイズ
“87600”
さて何の数字でしょうか?
食いしん坊YMです。
人が一生に食事する回数です。
仮に人生80年として、毎日欠かさず3回食べて
87600食の計算になります。
(80年✖️365日✖️3食)
もちろん個人差はありますし、食事を抜く場合もありますが…
これは多いのか、少ないのか?
皆さん、どうでしょう?
食いしん坊としては、率直に 少なっ! と感じました。
ましてやその80年の内に、食事を楽しむという事に未熟な幼少期もあれば、例えば老いて健康的にそれができない時期もあるかもしれないので、さらに回数は少なくなるでしょう。
最近こんな事を考えるので、貴重な1食に何を食そうかと悩むことも少なくない食いしん坊。
なおかつ、食の多様化が著しい現代では、選択肢が溢れ、本当に迷ってしまいます。
そんな中でも私は時折無性に食したくなるものがあります。
個々の嗜好は千差万別ですが、皆が潜在的に求める共通の味もあると思うのです。
それは一言でいうと
“懐かしさ”
ではないでしょうか?
母や祖母の料理かもしれませんし、学生の時あるいは、自立して間もない頃に食べていた思い出の料理かもしれません。
郷愁の味とでも申しましょうか…
長くなりましたが、今回はこの懐かしさをキーワードに、地域を絞って調査していこうと思います。
沼津駅南商店街 レトログルメ 探訪。
駿河湾に臨む伊豆半島の付け根、沼津。
駅南口から港方面へとアーケードの商店街が続いています。
古来、東海道の宿場町であり港町として栄え、街の中心を担ってきたエリア。
流石に年季の入った店が多く見られます。
散策が楽しい。
食いしん坊、いきなりスゴイ所を発見‼︎
ノスタルジーの聖地みたいな喫茶店。
レジェンド級です。
ケルン
勇気を出して入店すると、タイムスリップ⁉︎
大好きなクリームソーダを注文。
喉を潤しながらママさんのお話にみみを傾けます。
昭和10年にママさんの父上が創業したそうです。
かつてここに通った有名人の事、時勢の流れのなかで洋式だった店内を和風にした話など
ケルンの歴史と、そして移りゆく時代と商店街の事、モノクロ写真を見せて頂きながら、色々と教えてくれました。
このクリームソーダは、昔からかわらないんだろうなぁ…
冷たくて、レトロで、絵になる、クリームソーダでした。
ごちそうさまでした。
お腹が鳴った食いしん坊。
一軒目はかなりのレトロ指数の高さでしたが、
次もなかなかです。
お店こそ新しく今風⁉︎ ですが、ここで食せるものもまさにレトログルメ。
あんかけスパゲッティ。
あんスパといえば、名古屋が有名ですが、より“甘辛さ”に特徴があり、より懐かしさを感じてしまう沼津のソールフードでもあります。
周辺にはあんスパを食せるお店が数軒ありますが、その筆頭でもあるボルカノは、昭和44年創業。
私が頼んだナポリタンはレトロ全開。
老若男女問わず賑わった店内では、皆 うまそうにほうばっています。
ごちそうさまでした。
さあ、エンジンかかってきました食いしん坊。
アーケードを更に奥へと進みます。
すると、The 昭和の洋食屋さん という表現がピッタリの老舗の前で足が止まりました。
やはりここは外せないか。
佇まい、店内の様子、メニュー
どこを切り取っても超一級のノスタルジーを感じざるを得ません。
哀愁すら漂っています。
やはり根強い支持者がいるので盛況。
看板メニューは カツハヤシ。
ここは定石にいきます。
このボリューム感、色とツヤ
良い意味で見た目通りの味わい。
レトロは裏切らない。
ごちそうさまです。
流石の食いしん坊もひと休憩。
なかなか良い感じ出てる喫茶店にピットイン。
ママさんが目の前で作ってくれます。
ドリンクに生卵が入るというのは、よくよく考えると斬新ですよね。
諸先輩方や私たちの世代では郷愁を感じるモノも、一方で若い世代には新鮮なものに映るモノもあるのだろうなぁ、とこのミルクセーキ一杯で考えさせられました。
なつかしく、やさしい飲み物。
ごちそうさまです。
3時のおやつタイム。
沼津銀座という雰囲気プンプンの路地があります。その一角に小腹が空いた時にうってつけのオススメがあります。
もともとお肉屋さんだったそうですが、約60年前に惣菜屋さんになり、特にここのコッペパンサンドは、レトロでかなりイケてます。
沼津では有名で、いつもお客が絶えません。
素朴でうまい。
ソースは2種類から選べますよ。
食いしん坊もパクリっ‼︎
メンチカツサンド 甘だれ うまし。
もうお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、食いしん坊は実は甘党。
デザートなくして終われません。
シメの甘味処ご紹介致します。
気にいっていただけると思います、
沼津仲見世名物
オリジナリティーの高いレトロ。
ここは面白いんです。
店内を回転寿司のごとく水が流れています。
食券を買って好きな席 (東海道五拾三次の地名の札がある) に着いたら、桶で食券を流し注文。
しばらくすると奥の方から、どんぶらこ どんぶらこ と品物が流れてきます。
歌謡曲が流れる店内。
恐るべし沼津のセンス、そしてノスタル感。
あっ! 来た来た! 三色クリーム!
平成の世も終わりを迎えようとしている今日、
昭和の空気感満点の沼津南口商店街。
今回調査した飲食店以外にも、昔から住民と共に生きてきた洋品店、電気屋さん、八百屋さん……etc があります。
しかしながら、かつてはもっと活気に溢れていたであろう事を想像させるように、少なからずシャッターがおりたままのお店も増えてきています。
少し寂しい気もしますが、所々では若い世代がお店をオープンしていたりと、新しいパワーも伝わってきます。
今は移りゆく時代を感じるカオスの世界です。
今後、賑わいを取り戻していってくれる事に期待をする中で、古き良き時代の宝物も忘れず残していってほしいと切に願います。
皆さんも街角でレトロ味わってみてはいかがでしょうか?
残り 約 44640 食⁈
食いしん坊YM