バトラーButler

2012.10.3

伊豆の海鮮

沼津の漁港には、観光客を目当てにたくさんの和食処があります。
7年前に伊豆市の住人になりたての頃、沼津港まで30~40分足らずなのを良いことに月に2,3回くらいはお昼を食べに行っていました。

でも、そのうち、あることに気づきました。
今でこそ1500円くらいから刺身定食を食べられるようになりましたが、当時、沼津港ではどのお店に入っても、刺身定食というと1890円から。

値段は場所代や人件費、輸送コストや仕入れ価格、技術料などで決まります。
高級なまぐろを仕入れれば、その刺身は当然高い。 同じまぐろでも、家賃やテナント料の高いところでは高くなるし、海辺より山間の方が魚介類が高いのは当然です。

しかし沼津港のお店の半数は魚の問屋直営店なので、場所代も人件費も輸送コストにしても他の地域に比べて断然有利です。だから、価格が他の地域よりも高いとすれば、それは高級食材だからか職人の技術料が高いからに違いありません。

一流の料理人が作る料理は調理法ばかりでなく、見た目の色遣いや季節感、食べやすさにまで神経を使い配慮も尋常ではありません。
だから、価格に見合った美味しさに納得して満足できるのでしょう。

しかし、さまざまな体験から沼津港の店を無条件に他人に勧めることはあまりなくなっていました。
だいたい、高くてうまいのは当たり前のこと。
地元の人間としては、うまいのに安い、というところを薦めたいものです。

ということで、いろいろなお店に行って地元開拓をしています。

前置きが長すぎましたが、これからの季節にお薦めしたいのが、同じ沼津なのに、市街地とはほど遠いところにある「メゾン・ド・メール貝殻亭」。

この店、少なくとも35年くらい前にすでに存在していて、店内には当時の人気漫画家、ジョージ秋山氏の漫画入りサイン色紙がいくつか飾ってあります。
お店の佇まいは洋風だし、メゾン・ド・メールなどと言うと洋食のお店のようですが、実は海の幸を提供している和食のお店です。

写真はこちらの「お刺身定食」です。
伊豆のお店「お刺身定食」といえば普通は刺身と味噌汁、小鉢とご飯だけですが貝殻亭ではこんな感じです。マリネや’しん薯’のようなものまで付いています。
決して職人の仕事ではありませんが、気持ちのこもった美味しい料理です。

「これからの季節に」というのは実はその窓からの絶景にあります。
冬に向かって空気が澄んで行き、富士山が雪化粧をはじめてくると、このお店の大きなガラスから真正面に駿河湾と富士山を望むことができるのです。 この味付けは沼津港のどんなお店でも敵いません。
三津シーパラダイスから車で5分ほど西にいったところにあります。
富士山の雄姿はアルカナ滞在のついでに是非ご自身でご覧下さい。

butler yu

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