バトラーButler

2013.10.12

水中に咲く花

写真の花は「三島梅花藻」(みしまばいかも)といいます。
1930年、三島の楽寿園の小浜池で発見されたため、このように名づけられた水草です。

白い梅の花に似た花は小指の先ほどの大きさしかありません。
水中は温度変化が少ないので一年中咲くことができます。
写真では水上に花がありますが、水中でも咲いています。

梅花藻は高地や寒地で育つのが普通で、三島のような温暖な低地で育つのはとても珍しいのだそうです。
日当たりが良く、冷たい清流でしか育たないために水質のバロメーターといわれています。

三島は富士山のとてもきれいな湧き水が流れ、かつては市内の川のいたるところでこの三島梅花藻が見られたそうですが、昭和30年代に湧水が減少して一度姿を消してしまったのだそうです。

今から17年前のこと、ボランティアがこれを復活させようと、お隣の清水町の柿田川湧水公園で生息していた株を譲り受けて移植し湧き水の地に復活させたといいます。
少しでも水質が落ちるとだめになるので、たいへん手間がかかるという話です。

自然に生息しているものは柿田川湧水公園が唯一ですが、「三島梅花藻の里」など、やはり富士山のきれいな湧き水が流れているところだけで見ることができます。
富士山の恵みはこんなところにもあるのですね。

アルカナに来られるついでに是非立ち寄ってみて下さい。

Butler Yu

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