カテゴリー: キュイジニエCuisinier

連載・食いしん坊倶楽部 その13 鮎

2016.8.20

久しぶりに倶楽部活動発表させて頂きます。
Are you ready ?

食いしん坊YMです。
狩野川。
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天城の山々に降り注いだ雨水が、清らかな流れとなり伊豆半島を北流し、そして駿河湾へと注ぎ込む。伊豆のシンボルともいえる河川です。
私は毎日、狩野川を横目に職場を往復し、そのほとりで働いています。当然ながら狩野川に親近感や愛着を感じますし、またここに住む人間として、食いしん坊として避けては通れない食材があります。それは…

ズバリ鮎です。
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鮎は秋に産卵し、孵化した子鮎は、駿河湾に降って成長し、春になると狩野川を遡上してきます。川に戻った鮎は、底石に付着しているコケを食べるようになり、あの独特な香り(キュウリのような香り)を宿すようになるのです。
本物の鮎好き人は、鮎の糞をなめるだけで、どの河川で捕れた鮎なのかを判断できるほどだそうです。川の状態、テロワールやエサとなるコケが鮎の個性である香りや味、しいてはうまさに大きな影響を及ぼす事になるわけです。そう考えると、年間降水量3,000ミリを越え、豊富な水量と良好な水質で知られる天城山に端を発する狩野川在住の鮎はうまいに決まっています。

申し遅れましたが、狩野川は周知の通り、友釣り(鮎の縄張りを持つ性質を利用した釣り方法)発祥の地と言われており、歴史は江戸時代まで遡ります。
「狩野川を制すれば全国を制す」という言葉が存在するほどです。あっぱれ狩野川。
川沿いには、‘おとり’(鮎を釣るためのアユ)の文字が至る所にあり、川には連日、多くの釣り人が見られます。
5月下旬に鮎釣りが解禁してから、7月8月と最盛期を迎えているので、食すならば今しかないでしょう。鮎釣りのメッカである伊豆では鮎料理も身近な存在です。うんちくはほどほどにしましょう。食いしん坊はもう我慢できません。

夏の風物詩、

いただきます。

・この季節でしか絶対に味わえない︎ ! 洗いや背ごし。コリッと鮎の香味が口の中にいっぱい。
・珍味、鮎の塩辛︎ ! うるか。内臓の絶妙な苦味がたまらない。
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・定番だが1番奥深い︎! 塩焼き。カリッ、フワッ、ウマッ。
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・あなどるべからず︎! 南蛮や甘露煮。骨まで柔らかく何個でもいけるぞっ。
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・〆はやっぱり飯物か︎! 炊き込みや雑炊。鮎の風味がしっかり生きているっ。
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・次回は必ず︎! フライ、寿司、干物……

これだけ多彩な鮎料理を味わえる土地はそうそうありません。狩野川に感謝し、鮎達がいつまでも元気に暮らせる環境を守っていかなければなりません。皆さんもぜひうまい鮎を食してみてはいかがでしょうか?

それからアルカナの事もお忘れなく。
釣り師さんに届けていただく最高の鮎でつくる一品あります。

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ぜひぜひご賞味ください。

食いしん坊YM

自然のなかで

2016.8.15

皆様どうもご無沙汰しております

まだ暑さが続いていますがお身体加減はどうですか?

遊び過ぎにも気をつけたいですね。

さて今回のブログでは
7月末に伊豆の山中にある川に行ってきました。

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なぜ行くことになったのか…

それは今à la carteの鮎で使っているクレソンをシェフと取りに行くことになったからです。

天然のクレソンはそこまで辛味が強いわけではなく程よい辛味が感じられるものとなっています。

アルカナでは天然の食材をシェフの技術でいろいろな形に変え提供しています。

街場のレストランでは見ることができないお料理たちを是非アルカナイズにお越しになって味わってみてはいかがでしょうか

...

..

皆様お身体に気をつけ夏をお過ごしください。
私共はいつでも皆様とお会いできるのをお待ちしております。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
ではまたの機会に……
~fin

ジャンパーU

天城のマンゴー

2016.8.10

みなさん、なんと天城でマンゴーが採れるのをご存知ですか?

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天城ドームの近くで 「東海部品」 というネジを作る会社の社長さんが、農業が好きで天城で何ができるのか いろいろと探りながら、やっているのです。
椎茸、イチゴ、自然薯、ブルーベリー、トマトやナスなどの野菜、etc…
マンゴーは5年位前から、ものになりそうなので力を入れているみたいです。
でも去年は全くダメだったようで、納品してもらえませんでした。

担当の中村さんは 「農業は5年やって、儲けが出るかどうかです。大変です。」 とおっしゃってました。

マンゴーはキーツ、レッドキーツ(天皇家はこれしか食べないそうです。私も初めて見ました)

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黄色く細長いキンコウ、一般的なアーウィンの4種。
キーツは1 鉢に15コ位、キンコウは8~10コ、アーウィンは20コ位付くようにし、それ以上付けてしまうと小さい成長しないものができてしまう。これは流通させられないので世には出回らないのですが、ものすごく甘いんです。ビックリですよ。

「マンゴーは1コ採れたら次はいつ頃採れるのですか?」
「1 年に1コです。」
どおりで高い訳です。
「じやあ、ダメな年もあるから大変ですね〜」
「そう、バクチみたいなものです。」

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美味しく使わせて頂きます。みなさん、お楽しみに〜‼️

パティシエMi

『夏のおすすめシャンパーニュ』

2016.8.5

8月に入り毎日暑い日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日はアルカナでお出ししているグラスシャンパンをご紹介させて頂きます。

『ピエール・モンキュイ・キュヴェ・ユーグ・ド・クルメ』

ピエールモンキュイという生産者はいわゆるRM(レコルタンマニュピュラン)、ブドウ栽培から製造・販売までの工程全てを自らの手でまかなうシャンパーニュの小規模生産者のことを指します。
生産量は少ないですが、少量生産だからこそ出来る丁寧な畑の管理と醸造でとても人気があります。
こちらのキュヴェ・ユーグ・ド・クルメは白ブドウのシャルドネ100%で造られるブラン・ド・ブランでフレッシュで華やかな印象のシャンパーニュです。
特にこのピエール・モンキュイという生産者は最も高品質なシャルドネ栽培に適すると言われる『ル・メニル・シュール・オジェ』村に拠点置いてます。

しかも今回は通常の2倍サイズのマグナムボトルでご用意致しました!!

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マグナムボトルは一般的に通常のボトルと比べて、空気に触れる面積が少ない分、ゆっくりと時間をかけて熟成するため、実はボトルが大きいほどより美味しく熟成するといわれています。
しかもボトルが大きくなると、瓶の上の方と下の方でも味わいが変わるとかかわらないとか…

この夏だけの期間限定での提供となります。
皆様アルカナにお越しの際には、是非アペリティフとして、また前菜や魚介料理と併せてお愉しみ下さいませ。

Butler RYO

小川

2016.7.31

みなさんこんにちは。

梅雨も明け、夏真っ盛りの今日この頃、いかがお過ごしですか?

ところで、アルカナに来られたことのある方はご存知と思いますが、アルカナのレストランには3つのタイプのお席があります。

①料理が出来上がる様子を間近で見られるカウンター席。
②そのカウンター席から一段上がった、全体を見渡せるオペラ席。
③そして半個室の落ち着いた雰囲気のBOX席です。

BOX席のガラスの外には小川が流れているのですが、実はこの小川は数ヶ月かけて作ったてづくりの小川なのです。

当初は石を集めることから初まり、流木を飾ったり、水草を植えたり。
今では魚もちゃんといます。
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僕がオススメなのは朝食のBOX席。
窓越しに小川をよく見ると魚や小さな生き物たちが姿を見せてくれるかもしれません。

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みなさんもアルカナのレストランで是非お気に入りのお席を見つけてみてください。

世界のてっちゃん

港巡り 番外編 ~釣りアジ~

2016.7.11

皆さんこんにちは。cuisinier choです。

7月2日から料理長交代に伴って、メニューやコンセプトなどを一新!
『アルカナ・イズ』として新たな第一歩を踏み出しています!!
スタッフにとって今までとは様々な環境が変わりましたが、これだけは変わらない…….いえ、今までよりもさらに強く思う事は、『お客様に喜んでいただきたい!』『お客様の記憶に残るオーベルジュでありたい!』ということです。
この思いをお客様に届けられるよう、スタッフ一同さらに一丸となっていきます!

さて、今回はどうしても紹介したい魚があるので、いつもの港巡りをお休みいたしまして番外編です。
今、アルカナのメニューでも使っている“アジ”を紹介したいと思います。
アジといえば皆さんの食卓にもよく登場する馴染みのある魚ですよね?ポピュラーなイメージのアジですが上には上がいるんです!
それがこの“釣りアジ”!

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釣りアジとは「一本釣りされたアジ」のこと。網どりされた普通の黒アジとくらべると、見た目はずんぐりしていて金色がかっています。
水族館なんかではよく、餌を追いかけながら大群で回遊しているアジを見かけますが、そのアジとは少し違い、回遊せずに浅瀬の湾に居座って(根付いて)育つため、「根付きアジ」とも言われ、丸々太って脂肪が多く、栄養分が高いんです。
餌が豊かで快適な浅瀬を見つけて、泳ぎ回らないでここでゆっくりすれば楽だと、怠けたアジがいたんですね。

この“釣りアジ”は、漁師さんが一本釣りにした後、活き〆にしたり、生簀で生きたまま運んだりされるのが一般的。さらに、脂がのって身がきゅっとしまっているこの“釣りアジ”は、漁獲量も黒アジとくらべると少ないため高級魚とされています。
春から夏にかけてが最も美味しいこの“釣りアジ”。
そんなまさに今旬の“釣りアジ”を使って、新料理長はどんな素敵な料理を作り上げるのか?!
気になりますよね?
そんな一皿を是非味わいにいらしてください!お待ちしております!!

さて、次はどこの港へ・・・

cuisinier cho

『感謝と決意』

2016.7.1

アルカナイズはオープンから数えて早9年、ゲストの皆様に支えられながら10年目と言う節目の年を迎えようとしています。

本日付でアルカナイズの料理長の職を拝命し、大変光栄に思うとともに、責務の大きさに身の引き締まる思いです。

アルカナがここに至るまでの間、多くの人々が携わり、育て、成長を共にしてきたこと、
たくさんの思いが詰まった場所であることを心に刻んで、さらなる進化へと歩んでいかなければなりません。

そして、日々感謝の気持ちを忘れることなく、料理と向き合い、精進して参りたいと思います。
私は、伊豆の自然や食材に惚れ込み移住してきました。アルカナという、料理人にとって最高の舞台に立てる事は、大きな喜びとやりがいを感じます。

この土地の恩恵を享受し、季節ごとに移りゆく伊豆の美しさにインスピレーションを得た、エモーショナルなフレンチをお届けしていきたいと考えております。
料理を通じて、皆様の大切な旅情に私どもの想いを添えることができるよう、スタッフ一同努めて参ります。

新たなアルカナが動き出します。
今後ともご指導、ご鞭撻賜りますようお願いいたしまして、皆様のご来館を心よりお待ち申し上げております。

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アルカナイズ 料理長
糸井 佑磨
(食いしん坊YM)

いつも見る風景

2016.6.26

5年8ケ月という月日

文字だけ見ると長い様に感じる

だが

毎日が楽しく

早かった。

フランスから帰り、伊豆・湯ヶ島で働きだした当時は
このような素晴らしい体験を出来るとは想像もしていなかった。

当初のポストは、副料理長
2か月後、料理長という大役を任されることに
そこから新たな戦いとさまざまな葛藤が始まる。

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毎日の営業は緊張感があり、真剣勝負の連続
お客様が雄大な景色とキュイジニエが作り上げる姿を眺めながらのご夕食
世界に2つとないステージ。

それがリュミエール アルカナイズでした。

料理人から見える景色は、お客様のお顔です。
それぞれのテーブルごとにストーリーがあり、
感じながら日々最高の料理を作り上げてきました。

その料理を作ることが出来るのも
ゲスト、生産者、近隣の方々、同業種の先輩方、アルカナスタッフ、、、
全ての出会いによるもの。
心より感謝と御礼を申し上げます。

これからもアルカナイズは進化し続けます。

2016年7月2日新たな幕開け

 糸井佑磨料理長

確固たる信念と磨き上げられたセンスで
こだわりの食材を皆様のテーブルへお届けいたします。
それぞれのゲストの為にカスタマイズされた
「五感を刺激するエモーショナルフレンチ」をご期待くださいませ。

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私、山本は新たなプロジェクトに向けアルカナイズを卒業致します。
この湯ヶ島で体験した素晴らしい思い出を持って、歩んで参ります。
本当にお世話になり、ありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

 リュミエール アルカナイズ
 料理長 山本 篤史

新たな環境

2016.6.21

皆様どうもご無沙汰しています。

梅雨に入りジメジメとした日が続いていますが皆様
お身体は問題ありませんか?

精神的にも滅入ってしまうかもしれないですが
そんな時には雨でも外に出てみてはいかがでしょうか

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いろいろな色の紫陽花が出迎えてくれ
気持ちも安らぐことかと思います。

宿泊もいいかも知れませんね。笑

宿泊と言えばアルカナはオーベルジュ!!
レストランがメインではありますがお部屋もとても落ち着き開放感があり安らぐことができると思います。

梅雨が7月に入っても続きますが

...

..

アルカナのキッチンは7月から
新たな体制で挑むことになります。

お客様に喜びと感動を与え伊豆に来て良かったと思える様に努めていきたいと思います。

雨でお越しの際は
いつもと違うアルカナを探してみてはいかがでしょうか!。

キュイジニエU

静岡の桃

2016.6.16

6月になると静岡の桃が出始めます。
私の大好きな「はなよめ」という赤ちゃんのおしりのようにかわいい桃があるのですが
それを栽培している静岡の長田「おさだ」という地区について調べてみました。

長田は知る人ぞ知る早出し桃の産地
露地ものの出荷の早さは日本一
安倍川の西側に位置し安倍川河口の西側一帯がすべて桃畑だそう。
桃の花畑も見てみたい。

長田地区は明治30年頃から栽培が始まっていたという記録が残り、一説では風水を
信じた徳川家康が駿府城の裏鬼門にあたるこの地区に桃を植えるように命令したのが始まり
とも言われているそうです。

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ジューシーな深い甘みが特徴で5月下旬〜7月中旬までと期間が短いのが残念ですが、
是非皆様にこのかわいい桃を召し上がって頂きたいので、今年も考えています。
アルカナで育てているカモミールと合わせて・・・

ご期待下さいませ‼️

パティシエMi

ほたる祭り

2016.6.6

みなさんこんにちは。

ここ湯ヶ島にもホタルの季節がやってきました。
アルカナイズの近くにある出会い橋では6月4日から「ほたる祭り」が開催されています。
祭りの初日には800人ものお客様が来場されました。

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今年は5月が暖かかったせいかホタルが現れるのが例年よりも早いそうです。

アルカナイズに来られるお客様も毎年この時期、ホタルを楽しみにしておられる方が沢山いらっしゃいます。

ここでホタル鑑賞の豆知識を。

ホタルがよく現れるのは月明かりがなく、風がない蒸し暑い夜。
20時、23時、2時頃がピークだそうです。

これからの伊豆は紫陽花や梅狩り、ホタルといった見所が盛り沢山。
みなさんのお越しをお待ちしております。

てっちゃん

感謝

2016.5.12

リュミエール アルカナ イズ最後の食材物語が6月17日に開催されます。

 

これまでイベントにご参加下さいましたお客様、生産者の皆様は、いつもと違うアルカナイズをお楽しみいただけたことと思います。
過去6回開催した食材物語は今回の7回目をもってで一旦終了致します。
今後も形を変え、継続していければさらに生産者さんとの絆も深くなり、お客様に喜んでいただける良い料理を提供できると信じています。

 

注文すれば食材が来て、当たり前のように調理し、お客様に提供する。
このような日々を送っているお店もあります。
ですが私たちは立地を生かし、生産者さんにご協力いただきながら産地訪問という形で作り手の情熱、日々の苦労などを感じることが出来ます。

 

支配人、シェフ、料理人、パティシエ、サービススタッフ全てのスタッフがその思いを共有し、生産者の想いをそれぞれのシーンで伝えていく、それが私達の使命だと思います。

 

 

最終開催6月17日niは初登場”鮎師”の竹澤さんにご参加頂けますので、狩野川の特徴や、鮎の特性などをお話ししていただく予定にしております。
ご期待くださいませ。

 

 

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港巡り⑤ ~沼津港~

2016.5.7

皆さんこんにちは。cuisinier choです。
今回も伊豆の港巡りへ出発です!
第5回目は、沼津港。
皆さんもよく知る沼津港。静岡県東部の拠点となる大きな市場です。
水揚げ量は静岡県で2位!ちなみに1位は焼津漁港です。
沼津港を含むその周辺は観光地でも有名で、飲食店、魚屋、水族館、遊覧船など、1日楽しめるスポットがたくさんあります。
沼津港に関しては色々なガイドブックに紹介されているのですが、今回私が注目したのは沼津の競り市場です。
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​アルカナにいつも素晴らしい魚を用意していただいている魚業者の方にお願いして、特別にすぐ目の前での競りを見学させてもらいました。ちなみに普段は一般の方も2階スペースから見学できます。競りは5時45分から。
魚は獲れた港に漁獲方法、魚種等などで、分類されていき、業者さんがそれぞれプロの目で見て、いいものを競り落としていくわけです。
一瞬にして見極める業者の方の目はすごいです!初めて見学しましたが、やはり活気があり、その気迫に圧倒されました!
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そして沼津港では、9月から5月まで行なわれるトロール漁(底引き網漁) で獲れる、深海魚が多く水揚げされています。特に駿河湾は水深が2500メートルのところもあり、、海の深いところにいる珍しい魚や甲殻類がたくさん獲れます。海老だけでも、今アルカナでメニューに加わっているアカザエビを中心に、ボタンエビ、アカエビ、シマエビ、本エビ、クルマエビ、クモエビなど、種類が豊富!
他にも、アオリイカ、アカイカ、太刀魚、のどぐろ、カワハギ、黒ムツ、アジ、ヒゲダラ、キンメなど、魚種も豊かです。
今の時期だと、生桜エビや生しらすを食べない手はありません!静岡県のしらすの水揚げ量は全国でもトップクラス、桜エビはほぼ100%が静岡県の駿河湾で獲れたものです。
競りの見学の後、さっきまで海で泳いでいたしらすをいただいて帰ってきました。新鮮で甘みがあって、やっぱりここでしか食べられない特別な味です!
皆様もアルカナにいらっしゃる際には、ぜひ沼津港に寄ってみてはいかがでしょうか。
もちろんアルカナでは、沼津港で揚がった最良の魚を使ったお料理をご用意しております。今しかいただけない旬の魚を味わってみてください。
さて、次はどこの港へ・・・
キュイジニエCho

再会

2016.4.22

先日、源泉ポンプ工事のため3日間休館となったので、思い切って屋久島に行って来ました。

屋久島のサンカラホテルにはアルカナオープン時に共に働いたメンバーがいます。

NYのホテルへ出向していたメンバーも戻って来たことで、「これは行くしかない!!」と思い、動き出しました。

 

7年ぶりに会う人もいるので楽しみだし、もののけ姫のモチーフになった場所の「苔むす森」を見たいと思っていました。

 

1日目は昔のメンバーと一緒にサンカラで食事をし、2日目は昼頃から苔むす森に出発しました。
もう少し早く出発したら 太鼓岩 という絶景スポットに行けたと思うけど、ズボンをはくにも足が
上がらない状態での出発だったので、もういっぱいいっぱいでした。

 

辛いけど山登りって何か人生を歩いていくのと同じだな~なんて思いながら、山登りの魅力って
ここなのかな?と感じました。

何だかパワーをもらった感じもしました。

雨が多い屋久島で、天気も良く本当にいい休みになりました。

 

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パティシエMi

連載、食いしん坊倶楽部 その12 モチガツオ

2016.4.12

Spring has come.

 

初鰹を食べましょう。食いしん坊YMです。

 

今回は県下最南端の港、御前崎に参上いたしました。
静岡県はカツオの水揚げ量全国一を誇りますが、中でも御前崎は、通年生ガツオが水揚げされる有名な港で、カツオの回遊ルートが非常に近いという地の利を持った恵まれた場所です。初鰹が揚がる4月から初夏ごろには漁が最盛期となり、「モチガツオ」なるものが登場します。

 
今回の私のお目当てはその「モチガツオ」です。
「モチガツオ」は遠州灘にあって、数時間以内に帰港できる漁場で、一本釣りにされたカツオです。

一般的なカツオとは一線を画するモチっとした食感、身質の状態であるものを指します。

身が締まって硬くならないように極度に冷やさなくても鮮度を保って、且つ死後硬直が始まる前に食せねばならないので、それが時間的に可能な場所でしか味わえない希少なカツオです。

つまり、御前崎のような優秀なカツオ漁が行われる港を保有する土地である必要があるのです。

 

私も以前モチガツオを食した時に、鮮やかな赤身と臭みのなさ、そしてモチモチねっとりとした食感の奥に甘みを感じ、そのうまさに感動した覚えがあります。

 

結果から言ってしまうと、今回私は残念なことに、モチガツオにはありつけませんでした。

食い意地が強い私は、時期的にややフライングしてしまったというのが原因ですね…

季節や天候、潮の流れなど条件が揃わないと出会えない、幻と言われる所以です。

 

気を紛らわせようと、歴史ある古い御前崎の灯台に登り、雄大な海原を前にした私ですが、なぶら(カツオの群れを指す土地の言葉)は何処にいるのかと思い馳せるのみ…

 

 

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ここは御前崎、私は食いしん坊。モチガツオの夢やぶれども、新鮮な初鰹を食して帰ろう︎
海岸沿いにある料理屋さんをはしごし、初鰹刺身定食を食しました。やっぱり御前崎のカツオは鮮度が良く、うまい。

 

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腹も膨れたところで、近いうちにリベンジを果たす決意をしたのでした。

 

つづく…

 

 

食いしん坊YM

港巡り② ~八幡野港~

2016.3.8

皆さんこんにちは。Cuisinier Choです。

今回も伊豆の港巡りに出発です。

第3回目は八幡野港。相模湾に面していて、修善寺からだと車で50分、一番最寄りの伊豆高原駅からは車で15分程度です。

港!という感じは正直あまりしなかったのですが、ここはシュノーケリングやダイビング、磯遊びなどができる穴場スポットです。車で20分ほど行けば、海水浴もできる城ヶ崎海岸もあるんですよ。夏が楽しみですね。

そしてもちろん、釣りもできます。いざ釣りポイントへ!

とその前に、見てください!『亀の手』があっちこっちにいっぱい!

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ご存じの方もいると思いますが、亀の手はお味噌汁などにすると絶品。塩ゆでや酒蒸しも美味です。見た目はちょっと・・・ですが。

エビのような貝のような、何ともいえないお味の甲殻類です。今回見つけたものは小さくて、食べられるところが無さそうですが、大きいものだとこの下の方に美味しい身がたっぷりついているんですよ。

ここは堤防から本格的な磯釣りができることで有名。足場もしっかりしていて、釣り好きの私としてはワクワクする釣り場です。

小さな港ですが魚の種類は豊富。メジナ・イシダイ・ブダイ・ムラソイ・アオリイカなどをターゲットにできます。

前回は1匹も釣れなかったので、今回こそなんとか!!もうなんでもいいから釣りたい・・・!

竿を海に落として約30分・・・。ん??

きたー!念願のあたりがきました!何が釣れているかワクワクしながらリールを巻きます。

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『ベラ』が釣れました!なんだベラか・・・と思われることも多い損な魚ですが、お刺身はもちろん、煮付けや唐揚げ、天ぷらにしてもとっても美味しい魚です。

ちょっと小さめだったのでリリースしました。

波にとられているのか魚にうまく食べられているのか、針につけたえさが無くなっては付け、無くなっては付けを繰り返してさらに待つこと40分。

おっ、また釣れました!今度は『キタマクラ』というフグの仲間の魚です。

縁起の悪い名前の通り、毒のある魚で残念。近くで釣りをしていたおじさんに聞くと、あまり触らない方がいいとのこと。皮や内臓に毒があるそうですが、身には無いとされています。でも食べない方がよさそうです。

それからまた30分ほど粘ってみましたが、キタマクラがもう一匹釣れただけでした。

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でも今回は、3匹も(?)釣れたし、天気も良く風も少なかったので、たっぷり楽しむことができました。

そしてやっぱり腹ごしらえです。

今回は伊豆高原駅近くにあるお店に行ってみました。

このお店のオリジナルというトロ金目鯛の漁師煮がドーンと乗った石焼きご飯と、旬の地魚のお刺身・湯引き・炙りがたっぷりの海鮮丼をいただきました。

タレがたっぷりの石焼きご飯のお焦げはもちろん、とろふわ金目鯛に大満足。海鮮丼も、いろんな種類の地魚を味わえてお腹いっぱいになりました。

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アルカナでは3月9日から春メニューのご用意になります。また伊豆ならではの食材を使ったお料理でおもてなしさせていただきます。是非いらしてくださいね。

さて、次回はどこの港へ・・・

 

 

Cuisinier Cho

 

 

 

季節の変わり目

2016.3.2

「季節の変わり目」
皆様どうもこんにちは。

久しぶりに書くので
どうしようかと悩みましたね(笑)

そんな時に家の近くに咲いている花を見て
もうすぐで春だなぁと感じることが出来ました。

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まだ暖かくなったり寒くなったり
しますが春がそこまで来ていると感じることが出来ます。
そこで季節の変わり目という事は…

...

..

そうですアルカナも新メニューが近いということですね!!
また新たな食材に出会いを探して
アルカナへ訪れてはいかがでしょうか。
フタッフ一同お待ちしております。

キュイジニエU

花見舟

2016.2.20

静岡新聞を読んでいましたら、とても興味深い記事を見つけた。

 

伊豆の松崎を流れる那賀川で、川沿いの桜並木を舟から楽しむ「花見舟」の運航の準備を進めているというもの。
ちょうど河津の桜並木を舟で通るイメージ。。。
そのボートの購入資金獲得に向けてインターネットで出資を募る「クラウドファンディング」を開始したそうだ。
計画では春にソメイヨシノの並木が咲き誇る那賀地区の1キロの区間を30~40分かけて往復するコースを想定、3月下旬からの運航を予定しているそう。
クラウドファンディングを採用した理由は「個人事業ではなく、町民と一緒に地域おこしに取り組みたい」から。
2千円~10万円の寄付額に応じて花見舟の無料乗船やカヌー体験などの返礼を用意しているとのこと。
町民は1口千円で無料試乗会に参加できるようになっているそうだ。

 

「いいな~。。」

 

実は私、若い頃からカヌーをやってみたかったのだ。

ちょっと寄付して体験してみようかな~と考えている。。

 
その時は、また報告します。

 

 

 

パティシエMi

連載 食いしん坊倶楽部 その11 三島甘藷

2016.2.15

女子ってどうして芋が好きなのでしょうか? 食いしん坊YMです。
三島市佐野には時を経て復活を遂げた食材があります。三島甘藷をご存じでしょうか?
昭和初期、日本の台所であった関西の市場において日本一の評価を得ていたサツマイモです。三島甘藷は、「山北印」と言われ、全国の相場を左右するほどの存在だったそうです。”山”は箱根を意味し、”北”は佐野地区が北上農協の管轄だったことに由来しています。しかし、いつしか生産量も減少し、忘れかけた存在となっていました。それが近年になり、JA三島函南、生産者、三島市民の努力により、再び注目を集める食材となりました。
三島市佐野は箱根の西側に位置する山裾で、箱根西麓と呼ばれる地域に含まれます。三島甘藷はこの「箱根西麓」というキーワードをなくして語ることはできません。かつて東海道の宿場として栄えた三島宿から箱根峠へと向かう街道では、往来する人々が多く、商売事が成り立っていました。しかし、明治時代に入ると、鉄道開通に伴い人々の往来が減ったため、箱根西麓の傾斜地の開墾が本格化し、農地へと姿を変えていきました。そして、箱根西麓の人々の努力と、育った野菜の味と品質の良さから全国的にも高い評価を得たそうで、今でもその伝統は受け継がれ、「箱根西麓三島野菜」というブランドになり、静岡県の食の財産のひとつでもあります。

 

ではなぜ「箱根西麓」は優れた農地になりえたのでしょうか。私の調査によると特筆すべき点が3つあります。
「保肥力」…土にどれだけ栄養分が蓄積されるかという事ですが、富士、箱根の火山灰からなる関東ロームで通常の2倍の保肥力があるとされています。それに加え、歴史に裏付けされた土作りが行われています。
「水はけ」…山の斜面を利用した畑であることと、火山灰が3メートル積もったその下に岩盤があり、雨水の程良い水はけになるそうです。
「寒暖の差」…日照条件の優れた海抜50m〜500mと標高のある土地での露地栽培のため、昼夜の温度差が大きくなり、野菜を美味しく育てるとされます。

 

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さて、三島甘藷に話を戻しますが、一般的にサツマイモの旬は10月から2月ごろと認識されています。三島では11月に甘藷祭りも催されます。しかしながら食いしん坊的視点からいうと、旬も終わり間際の2月が最高のサツマイモだと断言できます。10 、11月に成熟したサツマイモを収穫した後、甘くてうまいサツマイモを食すためには追熟が必要不可欠だからです。最低1ヵ月は温度・湿度・通気を管理しデンプンが糖に変わるのを待つのです。三島甘藷にいたっては、糖度14度といいますから、フルーツ並です。ましてや2月ともなれば甘藷の熟成度も高く、また、厳しい寒さも私たちの味覚に大きく影響与えてくれるのです。
今回、佐野地区を調査していると、農家さんの直売所を発見︎。まさに箱根西麓三島野菜が並ぶ中に、5種類の甘藷が置かれていました。その甘藷は収穫後、畑に穴を掘り、その中に埋めて追熟されたものでした。もちろん全種類を購入。後日、濡れ新聞に包み、アルミを巻いて、ポイ︎!

 

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焼き芋にして食べ比べです。これはうまいに違いありません。
手前から、シルクスイート、安納芋、紅あずま、金時、紅はるか。
甘味の強弱、香りの違い、ホクホク、しっとり、ねっとり… それぞれの特徴が楽しめます。
それから忘れてならないのが、名物にもなっている、三島甘藷スイーツでしょう。最近、多くの店で商品開発がされており、市内で様々なスイーツを買うことができます。私も2時間程度でほら!こんなに!

 

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皆さんも好みのスイーツを探してみてはいかがですか?
三島甘藷を甘く見てはいけませんよ。

 
食いしん坊YM

港巡り③ ~土肥港~

2016.1.16

皆さんこんにちは。Cuisinier Choです。

 

今回も港巡りへ出発です。第3回目は西伊豆の土肥港へ。

 

修善寺からは車で約40分。土肥港の近くにも、日帰り温泉や温泉旅館が建ち並びます。
土肥は5月・6月にかけては、白びわや心太(ところてん)の原料のテングサで有名です。特に白びわは、「幻の白びわ」と言われるほど糖度が高く上品な甘みだそう。今年は是非味わってみたいです。
そして、土肥からはフェリーも出ていて、駿河湾を横断するように清水港まで約65分間の船旅をすることができます。
お昼頃の便に乗船すると、駿河湾でとれる海の幸がたっぷり詰まった船弁が予約できるようです。駿河湾を眺めながら、ゆっくりランチタイムというのも良さそうですね。

 

 

さて、今回も趣味の釣りを。いつも通りエビを餌に、投げ釣りと浮き釣りで挑戦。冬場の土肥では、マダイ・アオリイカ・メジナ・カサゴ・クロダイが狙えるようです。
前回は悔しい結果だったので、今回こそはなんとか釣りたいところ。

前半の40分ほどは、全くあたりもなく、静かに波の音が流れていき、今回もだめかなぁと諦めかけたのですが、後半にさしかかってやっとあたりが!
釣り上げてみると・・・・

 

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​小さなネンブツダイでした。その後も何回かあたりがあったのですが、全てネンブツダイ。釣れないよりはまだいいと思いながらの今回の釣りでした。

近くで釣りをしていたおじさんにも話を聞いたのですが、冬場はやはり魚が減って難しいとのこと。でもまた挑戦したいと思います!
どうしても釣りたい!!という方には有料ですが、天然の入り江をそのまま仕切った釣り堀もあります。マダイやアジが釣れるようですよ。

 
そして腹ごしらえ。昼食に港近くのお店に入りました。

 

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ミルクガニやサバフグ、カサゴ、金目鯛など、色々あって目移りしてしまいましたが、お刺身定食と、メギスのフライ定食をいただきました。

 

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こちらのお店、今回は季節では無かったのでいただけなかったのですが、旬の時期に行けば「生のひじきサラダ」や、「活けイカの刺身」が食べられます。

店主の方が、お店の裏手に桜が咲いているから帰りに見ていくといいですよと教えてくれ、こんな寒いのにもう桜が咲いているのかと半信半疑で行ってみると・・・

 

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見事な土肥桜が満開!

春になるとよく見る桜よりも鮮やかなピンク色。

一番早く咲く桜と言われていて、今年は暖冬の影響もあってか例年よりも半月以上早く咲いているそうです。

アルカナでのひとときをお楽しみいただいた後は、土肥で桜を見て帰られてはいかがでしょうか。一足早い『春』を感じられると思います。

 

さて、次回はどこの港へ・・・

 

Cuisinier Cho

大人への一歩

2016.1.14

皆様、どうもこんにちは。キュイジニエUです。
いつもご覧いただきありがとうございます。
さて、題名の通り「大人への一歩」という事で、私にも「成人式」という一生で一度のイベントがやって来ました。
久しぶりに大阪への帰省・・・

すごく楽しみでした。

11日に成人式へ出席するので、その前日から実家に帰り、家族にも久しぶりに会って来ました。
祖母も僕の帰りをすごく喜んでくれて、少し涙が。。。

 

成人式は大人への一歩

 

成人したからこそ、責任など自身で背負っていかなければならないという不安もありながらも、これからもアルカナで頑張っていきたいと思います。

 
私ごとでしたが最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまたの機会に・・・

 

キュイジニエU

今年を振り返って

2015.12.30

2015年、今年もあっという間に終わりです。

皆様、大変お世話になりありがとうございました。

今年を振り返り arcana キッチンのできごと トップ5 を発表します。

 

 

第5位 

期待の星! 浦田君がキッチンに新卒入社!

 

遥々、大阪から覚悟を持って arcanaに来てくれました。 仕事だけでなく社会人として、着実に成長していって欲しいです。

 

 

第4位 

糸井副料理長の専門学校の時からの親友 長下君が入社!

 

糸井さんが「新しく入るのは、チョゲ」って言うんだ、と言われ、へーこの字で「チョゲ」って読むんだと思っていました。 糸井さんとチョゲさんはくされ縁で、フランス修行も同じ時期に、お嫁さんも三重県の人。

子供も同い年になるという、笑ってしまう二人です。

 

 

第3位 

愛犬  クク  入社!

 

幸せ過ぎて  あっという間に丸くなった  クク。

arcana  の癒しです。服がパツパツなのが気になるところ。

 

 
第2位 

糸井家  女の子  誕生!

 

11月に待望の赤ちゃんが超安産で生まれました。
次は2月に長下家です。これまた女の子です。また同じ!

 

 

第1位 

やはり10月の  伊地知chef   とのコラボですね!

 

山本chef、糸井副料理長と繋がりのある 伊地知chef とは、とても良い雰囲気の中でイベントを開催することができ、楽しく良い体験となりました。

 

来年はどんな年になるのかな?
皆様、良いお年をお迎え下さいませ。

 

パティシエMi

連載、食いしん坊倶楽部 番外編② どんぐり農園

2015.12.27

生まれた時から食いしん坊、YMです。

 

「どんぐり農園」
下田市大賀茂にある、80年続く家族経営の柑橘園。甘夏の栽培から始まり、二代目で多種多様な品種を導入、開発。現在三代目。約2haの園地では、50種類以上の品種を草生栽培し、有機肥料のみを使う自然栽培を行っており、10月を除き、年間を通して収穫されている。

 

10年以上も前になりますが、私がまだ東京のレストランで働いていた時のことです。料理人として駆け出しの頃で、食材の納品で検品や整理する役割が多かったのですが、毎日たくさんの食材が届くその中に、どんぐり農園の柑橘がありました。

当時も今と同じ、「おれんじ いず しもだ」と書かれた赤い箱で届いたのですが、初めてその箱を開けたときの感動は今も忘れられません。

 

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高層ビルが立ち並ぶ大都会、地下1階にあったキッチン裏の薄暗い倉庫でしたが、フタを開け、色鮮やかな球が見えた瞬間、みずみずしく爽やかないい香りが広がり、目を閉じると柑橘畑が脳裏に浮かびました。

その時からどんぐり農園の赤い箱が届くのが楽しみになり、回数を重ねるたびに、実際に農園に行ってみたいと言う気持ちが強くなっていきました。伊豆の下田に所在地があることしか知らなかった私は、仲介業者に頼み込んで、どんぐり農園さんにアポを取って頂きました。
今では産地に訪問することが、すっかり板に付いた感のある私も、このどんぐり農園訪問が、原点となったのは言うまでも無いことです。初めて訪れたこの時、農園にたどり着く前に山の切り通しを通って行ったことが、非常に印象に残っていました。

狭い道を抜けて行くと、日射しの明るい、山に囲まれた園がパッと広がったことを覚えています。

 

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お話を伺う中で、山の中腹にあり、東西に自然の防風丘を持ち、温暖な斜面であることが、オレンジにとってとても重要なポイントなのだということでした。
そして、試食させて頂いたオレンジ達は、甘いものはより甘く、酸っぱいものはしっかりと酸っぱく、それぞれが個性のある強い香りを持っていることに驚いたのです。今まで知っていたオレンジとは明らかに違うものでした‥‥

この数年後、偶然にもアルカナのオープニングスタッフとして東京から伊豆に移ってきた私は、どんぐり農園、そして伊豆という土地に強い縁を感じたのです。

 

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以来、幾度となくどんぐり農園を訪れている食いしん坊ですが、いつも面白いと思うのはオレンジそれぞれの食べごろについてです。
畑では5月上旬に一斉に花をつけるのですが、ほぼ1年間にわたって品種を変えつつ、それぞれの時期に収穫します。オレンジによって、結実してから比較的早く食べて美味しいものと、数ヶ月も枝にぶら下がった状態で、日照り、雨、潮風に耐え、やっと美味しくなるものと、色々あるのです。
毎回、ハサミを片手にオレンジ談義をしながら、園内を食べてまわり、これはまだ早いとか、ぼちぼち食べごろとか、いつ食べるの?今でしょ!などと本当に楽しい時間です。もちろんうまいです。

 

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時にはこのオレンジ何だっけ?ということもあり‥‥
というのは、「どんぐりオレンジ」などをはじめ、どんぐり農園オリジナルのオレンジも数多くあるからです。中には、商品化に至っていないものもたくさんあります。そんな時は、品種開発のプロ、お父さん(二代目)に聞かないと誰もわかりません。時には名前がついていなかったりもしますが、お父さんのセンスでつけられた名前のオレンジが幾つもあります。お孫さんが美味しいと言ったので、名前をとって「ひでぼう」にしたなど傑作でしょう!

いつも、ついつい長居をしてしまい、食べたいだけ食べて、さらには家にまで持ち帰る食いしん坊の私。どんぐり農園さんはいつもオレンジに名前のシールを付け、それぞれのプロフィールまでくださいます。今回はクレメンチン、清峰、グリーンポンカン、はるか、ひでぼう‥‥

 

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私はどんぐり農園のオレンジが大好きです。日本一うまいオレンジだと思います。これを料理に活かせるように精進していきたい。

 

柑橘に対する熱意と、謙虚で真摯などんぐり農園さんに敬意を表して。
いただきます。

 

 

食いしん坊YM

伊豆天城湯ヶ島グルメガイド「黒玉テラス」

2015.12.18

皆さんこんにちは。
今日は皆さんに今最新の湯ヶ島のスポットをご紹介したいと思います。
ご紹介したいのはこちら
「黒玉テラス」
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伊豆天城湯ヶ島では有名な「でぐちの黒玉」ですが、こちらは飴が買えるだけではなく、カフェも楽しめる新店舗として12月11日にオープンしました。そこで早速ランチに行ってきました。

店内は落ち着いた木造でテラス席では愛犬とランチも楽しめるスペースも。
わんこワッフルもあります。
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今日のランチは伊豆牛カレー。
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地元の野菜や特産品のショップもあります。
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次回はアルカナのバトラー犬「クク」と一緒にランチに行きたいと思います。
皆さんもアルカナにお越しの際は「黒玉テラス」に寄ってみてはいかがですか。

嬉しいご褒美

2015.12.3

間もなく師走を迎えますが、最近、本当に一年が早く感じます。
毎日を突っ走っています!リュミエール アルカナイズでは、スペシャリテ 大自然・伊豆の輝きというお料理をお出ししています。提供後最後にサプライズで季節の葉っぱや花、土を感じていただける仕掛けになっています。
その仕掛けに先日、お客様から逆サプライズが仕掛けられていました。

merci

フランス語で!
嬉しいですね、営業中は忙しく、眉間にしわを寄せ、険しい表情で料理を出している私でも、一瞬だけ心も表情も緩んで元気を頂きました。
料理人冥利に尽きます。
これからも皆様に喜んでいただけるレストランにしていきます。
12月初旬には、待望の冬メニューがお目見え、13日には、食材物語も控えております。
皆様のお帰りを心よりお待ちしております。

chef yamamoto

港巡り② ~伊東港~

2015.11.27

皆さんこんにちは。Cuisinier Choです。

今回も伊豆の港巡りに出発です。

第2回目は伊東港。

東伊豆最大の港で、皆さんご存じの温泉で有名な、あの伊東です。

 

まずはおなじみ、私の趣味の釣りから。

 

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しかしこの日はあいにくの時化(しけ)、天候も悪かったため1時間ほどで断念・・・。

釣果はというと、やっぱり、のゼロでした。

本来この時期であれば、ソウダガツオやアオリイカ・メジナ・アジ・イワシがねらえるようです。

また次の機会に。。。

 

釣れないままでは何とも悔しいので、今回は食をテーマにしてやろうということで港周辺を巡ってきました。

まずは伊東漁協直営の『波魚波』さんに新鮮な魚を食べに。

 

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天候の影響で入荷が少なく、メニューも限定されていましたが、イサキ・カマス・サンマ・マイカ等、新鮮な魚を味わえました。

 

そしてその後、せっかく伊東に来たので食べてみたいものが。

ちんちん揚げとうずわ飯、どちらも伊東の郷土料理です。

 

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ちんちん揚げはサバ等の魚のすり身にイカ、ゴボウ、ニンジン、ショウガ、タマネギを混ぜて揚げたもの。ちんちん揚げの語源は、材料を揚げる油が、鍋の中でちんちんと音がすることからだそう。

そしてうずわ飯は食べ方がちゃんとあるんです!

 

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こうやって、3種類の食べ方で楽しめるんですよ!

「うずわ」とは、宗田鰹(ソウダガツオ)のことで、宗田鰹の背中に渦のようなわっかの模様があるので「渦輪(うずわ)」というのだそうです。

宗田鰹(ソウダガツオ)は、秋から冬にかけて脂がのっていて美味しい旬だそうで、今がチャンス。

うずわ飯は漁師料理のお茶漬け、「まご茶漬け」とも言うそうで、漁師さんたちが漁の合間に「まごまごしないように」と簡単に手軽に食べられてきたアイデア料理なんですね。

 

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そして気になっていた『めぼう』なるもの。

たまに干物屋さんで見かけることもありますが、伊豆の珍味の一つです。

『めぼう』とはイカのくちの事で、イカを加工する過程で商品価値がないと捨てられていましたが、漁師たちの間では家のおかずとして食されていたそうです。
今回訪れた「魚吉」さんでは、ムラサキイカ・スルメイカの堅いくちばしを1つ1つ取り除き、半日ほど天日に干しにしているそうで、「30年前からこれだけ丁寧にやってるのはうちくらいだ!」と豪語するほどのイカのくち専門店。

試食もさせてもらえたのですが、さすが言うだけのある味わいでした。とってもおいしかったので、串焼き用とバター炒め用を買ってきて、家で食べました。やっぱりうまい!!ビールが合います!

 

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そして最後に、やっぱり伊東。日帰り温泉で温まって帰ってきました。

おいしいものと温泉、最高ですよね。

 

アルカナ イズでももちろんおいしいお料理と、温かい源泉掛け流しの温泉をお楽しみいただけます。

寒くなってきたこれからの季節、是非アルカナ イズでの一時をお楽しみください。

お待ちしております。

 

さて、次回はどこの港へ・・・

 

Cuisinier Cho

野菜を求めて…

2015.11.22

どうも皆さんお久しぶりです。新米キュイジニエY です。
今回は産地訪問の様子をご紹介したいと思います。

先日、北山農園さんにスタッフ数名とお邪魔する機会があり、ボクも伺わせて頂きました。

今回伺った目的は次回の【食材物語】についてお野菜の勉強です。
12月13、14日の2日間、生産者さんをアルカナイズへ招き、お客様と交流していただくというイベントを企画しているのですが、北山農園さんからもご参加下さるので、今はどんな野菜を作っているのかを直接聞かせていただきました。

私が知らない野菜も沢山あり、興味が尽きないほどですごく楽しい時間でした。
お話の合間には小豆を収穫させていただきました。この小豆で作ったものをイベントで召し上がっていただく予定です。

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やはり収穫となるとわくわくしました。
こういった刺激が料理人としては嬉しい限りです。

皆様もイベント【食材物語】でご一緒に新しい刺激を受けてみませんか??
忘れられない日になると思います。是非お越しください!

 

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んでくださり有難うございました。

新米キュイジニエY

うちの看板犬クク

2015.11.15

コツ、コツ、コツ

支配人が私の所にやって来た。

ククが事務所の入口でダイニングの方を見ながら、私を待っているんだけどと言う。
「え〜!なんで〜。本当に?」
ダイニングから通じる事務所の扉をそーっと開けてみると、ククがすぐ下で寝ていた。

なんてかわいい。。。

先日、支配人と一緒に犬用のおやつを試作した。
アルカナのお客様は犬を飼っている方が多いらしく、支配人がその方々に犬のおやつをお渡ししたいということで、二人で試作をしたのだ。
その時にククが味見担当になってもらったので、
私のことを「美味しいものをくれる人」
と再認識したらしい。なかなか賢い。というか、食いしん坊だ!!

以前は事務所に遊びに行っても、自分が眠かったら相手にもしてくれなかったくせに〜!

だが、かわいい。。。

犬のおやつ用レシピで作ると【さつまいもと粉だけ】等、材料が非常にシンプルなので、美味しくないのか、食べないワンちゃんもいるらしい。((ククは食べるけど。))
人間用のおやつレシピだと味が濃いしカロリーが高いから、味を自然の甘味にしたり工夫をして(例えばバターを太白ごま油などに変えて)犬にでも美味しく食べさせてあげたい。

まだまだ模索中ですが、そのうちゲストのワンちゃんにもおすそ分けできると思います。
乞うご期待を!!

パティシエMi

食いしん坊倶楽部 その⑩ 桜エビ

2015.11.10

日本人って本当に海老が好きですよね。わたしもです、食いしん坊YMです。

静岡には静岡ならではという素晴らしい風物詩がいくつもあります。
富士川河川敷に干された桜エビもそのひとつです。桜エビ漁のある春と秋になると、ニュースでもしばしば取り上げられ、映像で見る方も少なくないと思いますが、私はこの風景を是非生で見ておきたいと、富士川へ行って参りました。
実は春にも訪れたのですが、桜エビ不漁の為、思い描くような光景には出会えず、今回秋漁が始まったと聞いての再訪です。

勿論、旬の桜エビを胃に収めようという目論みである事は皆さんのご察しの通りですが….

午前10時、河川敷に到着すると澄み渡る秋空、富士の高嶺にピンクの絨毯が広がっていました。
海の宝石とも例えられるサクラエビが一面に天日干しされているのです。

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ふるいのような物でエビを蒔く人、熊手でエビを広げる人、網をたぐってエビを返す人、カメラ片手に見物する人、つまみ食いを我慢する私….

エビが乾燥し旨味が凝縮するまで、秋は2、3日かけてまんべんなく日光に当てる手作業が繰り返されます。うまいものを作るにはやはり手間暇がかかります。
このサクラエビ絨毯を目に焼き付けたところで、さあおまちかねといきたいところですが、少しお勉強‥

まず始まりは1894年にアジ網引き漁に偶然桜エビがかかった事で漁法が発見され、それを契機に由比の漁師が伝習して、桜エビ漁の基礎が築かれたそうです。桜エビは東京湾から駿河湾にかけて生息していますが、そんな歴史からか漁が行われるは駿河湾のみです。
さらに水揚げが許可されているのも由比港と大井川港のみ、つまり静岡県が国内桜エビ漁の100%を占めているのです。
そして、資源保護の観点からも徹底した漁獲調整や、漁船数や漁期が厳しく制限されています。 3月下旬~ 6月上旬の春漁、 10月下旬~12月までの秋漁、 1年のうちでもその時だけが、フレッシュな本来の桜エビを味わえるチャンスです。一味違います。うまいに決まってます。

私が今回調査に赴いた静岡市清水区由比は東海道十六番目の元宿場町として今もなお当時の面影を残し、歴史を感じる街並ですが、なんとその目抜き通りは桜エビ通りと命名され、桜エビ加工場や商店、桜エビ料理を堪能できる飲食店が立ち並んでいます。さすがは水揚げ8割の街、桜エビの本拠地と化しています。

まずは王道のかき揚げからでしょう。サクッとした食感に、ふわりと香るこうばしさ、やみつき間違いなし。

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もちろん生桜エビも。ぷちっと広がる旨味と甘み。

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釜揚げもいい。沖漬けも捨てがたい。

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炊き込み飯も忘れるべからず。

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そして皆さんにオススメしておきたいのは「沖あがり」です。

これはもともと漁師めしで、漁を終え、沖から戻ってきた漁師が冷えた体を温め、疲れを癒した鍋料理だそうです。スキヤキを思わせる甘めのスープに桜エビがどっさり入っています。メニューにはなかったのですが、お店の方にお願いすると、桜エビの一番贅沢な食べ方だと言って、出してくださいました。初めて食べる鍋。郷土の味。桜エビ万歳。

桜エビづくしで大変勉強になり、腹も膨れたところで、漁港に行ってみます。夕方から船が一斉に出港していきます。桜エビ漁は夜間に行われます。日中は水深200m~500mにいる桜エビは暗くなると30m~60mに浮上してくるからだそうです。

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漁師の皆さん、美味しい桜エビをありがとうございます。行ってらっしゃーい。

食いしん坊YM

読書の秋

2015.10.31

皆さんこんにちは。

日々秋を感じる今日この頃、いかがお過ごしですか?

今、私はこの本を読んでいます。

 

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伊豆には沢山の伝説や言い伝えがあり、前々から気になっていた本でした。
この本はアルカナイズのブティックでも貸し出している本です。

他にも伊豆にまつわる文豪の本や写真集、為になる本など様々な本が貸し出しています。

秋の夜長、アルカナイズに泊まられた際には読書の秋を楽しんでみてはいかがですか?

 

キュイジニエK

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